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釧路市街から北西へ30km、阿寒町(釧路市)のご自宅でクッキー作りを見せてもらいながら、お話を聞いた。
石川さんがこねているボールの中身は、道内産小麦粉・オートミール・無農薬米糠・メープルシロップ・自然塩・なたね油。彼女が作るクッキーの基本だ。これらに、クルミやレーズン、ココアなどが加わってバリエーションが広がっていく。
さて、女性なら気づいたことと思う。「あら?卵や牛乳、生クリームが入ってない」と。
石川さんのお菓子『mamapan(ままぱん)』には、卵・乳製品・砂糖は一切使用されない。また、使う材料も「オーガニック(無農薬または有機栽培であること)」にこだわって選んでいる。
桃のような色ツヤの肌。童女のような笑顔。4年くらい前から石川さんは、玄米や雑穀、野菜中心の食生活(マクロビオティック)を実践している。表情は、穏やか。素肌は、羨ましいほどに美しい。
不思議な出合いだった。僅か2週間の間に全く違う場所で、3人の知人の口から彼女の話が出た。
マクロビオティックなお菓子を作る人。
「…札幌でのOL時代を知る人は、今の彼女を彼女と判別できないらしいよ。全然イメージが違うんだって…」
釧路出身。札幌の短大で秘書実務を
学んだ。卒業後に選んだ進路は、大手
証券会社。営業希望だった。
時は、平成5年春。はじけたバブル
経済の後始末で、金融・経済界は大荒
れ。なのに、「自宅通勤じゃなくても
女性を採用してくれる証券会社」を求
めてまで、就職した。
「体験型なんです、私。興味を持つと、
考えるよりも先に体が動いてる」(石
川さん)。
しかし、若さとやる気をもって臨ん
でも、証券業界の現実は厳しかった。
スーツと化粧で身を固め、早朝から夜
中まで仕事は続く。食事時間もままな
らず、ようやく仕事から開放されると
まずはお酒。明け方までススキノにい
ることも珍しくなかった、という。
余裕の欠片もない生活が7年経過したとき、「ボロ雑巾のような状態で…」彼女は帰郷した。生活リズムを整え、食事もまともになったが、気分は重い。そんなとき、インターネットでマクロビオティックを知る。「何だろう?」が、「東京の専門店に行って確かめよう」に変わる。即決だった。
「食べる物で、体も心も変わる…」一冊の本『地球と人類を救うマクロビオティック』(久司道夫著・文芸社刊)の一文に衝撃を受けて食生活を改めてみた。今度も、即決。
「まもなく朝5時過ぎにスッキリ目覚めてラジオ体操が日課になりました。玄米食のお弁当を手作りして、通勤は自家用車から自転車へ。マニュアルがある訳じゃなく、自然とそんな生活になっていきましたね。自分でも不思議なくらい、元気がみなぎるんですよ」。
「もっと知りたい」、今度は無農薬野菜を自分で育ててみようと思った。阿寒町のレクレーション農園を申し込み、仕事の合間を縫って通った。丹精した野菜たちが収穫を迎える頃、農園管理人の石川さんとの新しい生活を考えていた。
マクロビオティックに出合って4年。2年前には、農園管理人の石川高(たかし)さんと結婚。愛息、大地くん(2歳3ヶ月)のために作り始めたノンシュガーなおやつがママ仲間の評判を呼び、販売を始めることになった。(※玄米雑カフェあまむ他にて取扱中。あまむの詳細は13号「今月のえぷろんな人」に載っています)
ほほえましいエピソードを聞いた。
販売するのにブランド名を付けようとなり、考えあぐねた石川さんはあるとき大地くんに話しかけた。
「だいちゃん、どんな名前がいいと思う?このお菓子なんだけど…」困ってぼやいたようなものだったが、すかさず「ママパン」と返事がかえる。mamapanの誕生だった。
お菓子以外にも、子どもを持って新たに取り組み始めたことがある。
1・NPO自然育児友の会
。母乳育児を中心に子どもと一緒の毎日を楽しむ家族の全国組織で、彼女は釧路お茶会担当として月例会を取りまとめている。詳しくは、URL
http://shizen-ikuji.org/
2・「親と子の癒しセミナーin釧路」主宰。
「以前に受けた抱っこセラピーで、色んな発見がありました。そのときと同じ心理セラピストの西谷真美さんを講師に迎えて開催します。子育て中の如何に関わらず、自分を見つめ直す機会にしてほしいと思います」(石川さん)。
★自然児友の会の詳細、抱っこセラピー参加の問い合わせは石川さんまで。(電話&FAX/0154-66-3892)
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