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釧路市の新興住宅街、芦野地区。ガソリンスタンドやオフィスビル、飲食店が建ちならぶ賑やかな市道沿いの中で異彩を放つ円筒形の洋館、KDS釧路自動車学校3階に今回の主役のお二人が勤務する託児室はある。
「育児中の若いママ達でも、免許取得が出来るように」と、自動車学校のサービス部門として開設された(同校通学生は無料)。
今では、多くの要望にこたえて、一般利用(有料)も受け付けている。 |
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保育にあたる3人の先生は、それぞれに保育園や幼稚園勤務から出産、育児を経て仕事復帰した女性ばかり。年齢も30代・40代・50代と分かれ、視野、経験ともに幅広い。
「表舞台は、若い先生に…」という、最ベテラン先生のたっての希望で、取材は2人の先生にお願いした。 |
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渋木早百合さんは、江別市の短大卒業後に釧路市内の幼稚園で通算12年間勤めた。
5歳下の弟はもとより、近所の子ども達のお世話も喜んで引きうける少女は、小学校の卒業文集に「将来は幼稚園の先生になりたい」と書いていた。20歳で初めて担任した組の子が、「私も幼稚園教諭を目ざしてます」と年賀状をくれた。31歳になった教え子は、2児を育てながら今も幼稚園で働いていますと、心から嬉しそうに語った。
生後6ヶ月から受け入れているため、
「初めての母子分離というケースが多いんです。だから、毎日だれかが泣いていると言っても大げさじゃないくらい。
でもね、子どもって正直だから楽しければ泣きやみます。切り換えが早いんですよ」(渋木さん)
また30代半ばで出産した自分を顧みると、
「ここに勤めてみて、若いお母さんに感心してます。しっかりしてるなぁって」。
「私が心がけているのは、子ども達の声に耳を傾けること」遊びの中で、寄り添ってあげるよう努めていると話す。 |
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| パステル調で明るい部屋。その壁面を彩るたくさんの可愛い折り紙細工は、渋木さんの作品だ。季節に合わせて、子どもと一緒に楽しんで作り、催しを開く。そろそろ、七夕飾りが始まる頃だろうか(釧路地方の七夕行事は8月7日)。 |
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「ここは、毎日が入園式なんですよ」
KDSキッズルームの特徴を見事に一言で表現した武山あゆみさんは、
「免許取得期間中の利用が主流なので、2ヶ月単位で目まぐるしく変わります」と、その理由を説明してくれた。
「通っていた保育園の先生が大好きで…」、自身も保育士の道を選んでいた。札幌の短大卒業後、故郷釧路に戻って就職。6年後、結婚を決めた直後に一年間の約束で、単身、豪州へ旅立った。
「結婚する前に冒険しておきたかったんです。ワーキングホリデー制度を使って、ニュージーランドへ留学しました。半年は語学生しながら通訳などのバイト、残りの半年はバックパッカーで一人旅。オーストラリア半周は出来たかな。念願だったスキューバダイビングのライセンスは、グレートバリアリーフの洋上で取得しましたよ」上目使いで少々照れながらも、大胆な行動派の一面をのぞかせた。
帰国後、結婚。出産、育児の11年間を専業主婦で過ごし、昨年5月に社会復帰した。
「昔と今の違い?それは、親の思いを実感として分かることでしょうか」(武山さん) |
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訪問した平日の午前、託児室では4人のこども達が遊んでいた。
「いつもなら10人はいるのに、こんな静かな日は滅多にないわね」と、先生方は顔を見合わせた。それでも、乳児と就園前の幼児が4人もひとつの部屋に集まれば、泣いたり叫んだりという場面が起きても不思議はないのだが?ほほえましい喚声以外は耳に触れない。皆自宅のリビングに居るかのように落ち着いて好きなオモチャに没頭していた。
ベビーベッドにベビーイスにおもちゃ箱に小さな食卓に収納ボックスに…。雑然とした10畳間ほどの空間が、返って子ども達にとっては緊張させない居心地よさをつくっているのかもしれない。フロアでは、人気キャラクターがニッコリとほほ笑みかけてくれる。 |
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たくさん撮らせていただいたインタビュー中のスナップ写真を並べて眺め、つくづくと思う。どの表情も、あったかいなぁと。大人の女性に失礼ながら、無邪気でさえある。
初めての母子分離も入園式のようなドキドキの朝も、この笑顔で迎えられたら、きっと安心して乗り越えられるだろう。なぜなら、優しいだけじゃなく、頼もしいお母さんのスマイルだから。 |
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釧路市芦野5丁目12番1号(T)0154-37-1115
【予約制】平日のみ10時〜17時・1時間500円(延長15分毎に100円追加)※生後6ヶ月〜幼児対象 |
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